蟹3

感想と怪文書

お電話お悩み相談

仕事を辞めたい気持ちと仕事を辞めるにあたって起こりうる諸々の面倒を勘案して板挟みになっておりしんどいので、お電話お悩み相談を決行した。
こころの相談ダイヤルとかそういうのではなくて、いわゆる何でも屋さんみたいな、人手が必要なこと大体やります的サービスの中に、お悩み相談」もあったので物は試しと思い利用してみた。ちょっと怪しい気もしたが、比較的大きな会社だったし、有料である分行政が置いてる無料相談ダイヤルよりはむしろ信頼がおけるのではないかという判断。行政への信頼なし。
結果から言えば、なんとか心理士?心理なんとかカウンセラー?ちょっと忘れたけど何某かの資格を持っている人が対応してくれて、1時間しかなかったので急ぎ足ではあったものの、思っていたよりずっと本質的な話をしてくれた。そのおかげで当面の仕事辞めたさには何の解決にもならなかったが。

全てをちゃんと覚えているわけではないが、概ね以下のようなことを言われた。
・仕事での嫌なことを自ら大したことはないと言い訳しているように感じる
・本気で辞めたいように聞こえない
・感情がフラットすぎる
・原因はわからないが良い面でも悪い面でも感情を抑え込むようになってしまったのではないか
・仕事をするうえでしんどいことつらいことがあるのは普通のことだが、多くの人は何かしらの喜びや楽しみを持って生きていてそれらを打ち消している、またはやり過ごしている
・仕事を辞めたい理由がひとつひとつは大したことがなく小さいことだと感じていてそれでも常に辞めたい思いがあるのは、生きる上でのプラス面の感情が小さすぎるため、小さなマイナスがことさら大きく感じてしまうから
・その状態が変わらなければ、仮に仕事を辞めても恐らく次の仕事で同じことが起きるし、幸せになることはできないのではないか
・全体的にエネルギーが少ない
・新しい趣味に手を付けてもすぐに面白くなく感じてしまうのは、何事も1人で完結しようとするからであり、他者と関わりながらであればまた違う可能性がある
・10年後どうなりたいかを考えてみて、そのうえで決断したほうが良い
・調子が悪い時に決めたことは人生にマイナスに働くことが多い
・転職当初に引継ぎがきちんとされない中でちゃんと仕事を覚えているし、目標があればやり遂げられる人であると自信を持つべき
など。

おっしゃっていることは至極もっともだし、少ない時間で聞き取りできることも限りがある中ですごく真摯に話をしてくれたと思う。ただ、こう見るとやっぱり、俺が欲していた「良いことも望みもなくていいから嫌なことを感じずに生きたい」というのは土台無理なように思えて、一層気が滅入った。
というか、そういう願い自体が、不調な精神状態から引き起こされるものであるという風にも感じる。そして、そういう状況を脱するためには、現状色々と考えても自分で答えを出して完結してしまっているのだから、『人と関わる』ことで別の視点や状況を作るという、ごくありふれた、しかし恐らく真理に近い、手段が目の前に浮かび上がってくる。
人と関わることそれ自体は一つの手段であり必須なわけではない、と話していて感じたが、ともかくおおもとの相談に関しては、「仕事を辞めても大丈夫だと言える状態や環境を作ってから辞めるほうがよい」ということだと理解した。
それは次の転職先をあらかじめ見つけておくとかそういうことではなく*1、俺自身の精神や生き方について、ということだ。

正直薄々わかっていたことではあるが、目の前の嫌なことから逃げたくて会社に言い訳する口実探し程度のつもりで依頼した相談で、しっかり現実を見つめるよう言われた気持ちがした。
仕事を辞めれば目下のストレスが消えてそういう生きる希望探しをする元気も出るだろうという考えもあるが、なんだかんだ嫌だけど耐えれる程度だとみなしているなら、辞めるより先にやることあるんじゃないのと言われても仕方ないのだろう。
相談の中で「仕事を辞めたい気持ちは何割くらい?」と聞かれて「うーん、半分以上?6割?7割?」とあいまいにしか答えられなかったのだが、それに対する反応は「あ、その程度なんだ?」だった。確かに仕事は嫌だ、けれど食欲も睡眠欲もある、なんだかんだ仕事はそつなくこなしている、本当に嫌なのか、という部分を見透かされたのかもしれない。本当に嫌なんだけど、確かに上司と争いたくないとか言い訳してる時点でそうでもないのかもしれない。
では、嫌々ながら仕事をしつつも、「辞めても大丈夫といえる状態」づくりのために何ができるかというと、色々やり方はあるにせよ提示された方法は「人と関わる」だった。何せ、自分で考えても解決しないのだから。
しかし、俺は人と関わるのが苦手だ。関わること自体はできた、友達と会うのも楽しいと思う。けれどどうしてもなんだって一人で済むように、一人でやるようにしてしまう。そのほうが良いと思ってしまう。それは子どもの頃から自覚的で仕事云々関係なくそうだった。どうしたらいいのだろう。
自分でもどうしようもないと思う。助けてほしい。人と関わると言っても、関わりに行くのは自分自身。道標は示されている、あとは自分。自分を助けるのは自分自身だ。苦しい。

*1:仕事の現状的に転職先を探すにしても会社に辞意を伝えて退職日が来るまで恐らく数カ月かかりその間で探すことになる