蟹3

感想と怪文書

サマータイムレンダ

ジャンプ+で連載中の『サマータイムレンダ』という漫画が面白いという話。
ウェブで3話まで(と最新2話)、アプリなら全話(期間限定?)無料で読める。
以下、3話まで読んだものという前提で書きます。

ジャンプ+は『SPY×FAMILY』しかり『彼方のアストラ』しかり、時々やたらクオリティの高い漫画をしれーっとぶっこんでくるから油断ならない。
にもかかわらず、72話にもなるまでスルーしていたのは、なんだか爽やかな語感のタイトルと水着の美少女というイメージイラストのせい。ひと夏の淡い青春恋物語的な漫画と勝手に決めつけていた。そういうのは読まないことにしている。
あらすじを読めばそんな感じではないとすぐわかるんだけど、いや、そうはいってもこのイラストはどう見ても青春だろ。俺は悪くない。
一応淡い恋もあるにはある。

実際は、離島を舞台にしたサスペンスだ。
幼馴染の死をきっかけに、島に渦巻く異変に気づいてしまった主人公が、その原因である謎の存在「影」に立ち向かう。
この影と言うのが、人間(を含むあらゆる物体)を写し取ってコピーしオリジナルを殺害することで成り代わるという凶悪なやつらで、とにかく怖いし強い。
遥か昔から島に存在しているらしく、民俗伝承の怪異めいた雰囲気を醸し出しているが、殺すときは普通に包丁で刺したり銃で撃ったり、オカルトなんだかリアルなんだか。
それに対して主人公は「死亡すると時間を巻き戻す」という今度はSFちっくな特殊能力を持っており、死に戻りしながら真相究明と影の打倒を目指す。
という感じで3話時点では伝奇なのかホラーなのかSFなのか、というところ。
まあなんにせよ「離島」で「人知を超えた異形」とくれば、あとは古文書を紐解いたりして島の封印されし伝説を云々、寺の住職が「お前たち山に入ったのか!?」云々みたいな(そういうの大好き)のを期待してたところ、話が進むにつれて今度は異能バトルじみたアクションまで飛び出してくる。もう何漫画かよくわからない。

何漫画かはよくわからないが、伏線を投げっぱなしにしたり話が破綻することは全然なく、物語そのものがブレている感じはしないのがよい。
いわゆるループものであるが、2周目で違う言動をしたことで敵の対応が変わってめちゃめちゃになったり、タイムリープならではの展開もちゃんとしてて面白い。
いきなりSF的な要素はどこから出てきたんだと思ったが、どうやらこれも影に関係するらしい。
ありがちな妖モノの類のように見えて、「抽出」だとか「生成」だとか「ストレージ」だとか、やけに現代っぽいところが独特の持ち味になっていると思う。死に戻りもたんなる妖術とか超能力で済ませず、「サマータイム」を「レンダリング」しているのだ。
モノだけでなく時間を写し取るやらなんやら。物語は未だ真実に到達していない。
今の最新話時点では影の親玉みたいなのが判明しつつあるものの、その目的も正体もまだはっきりしていない。
これからさらに面白くなってくると期待できる。是非読んでみてほしい。


ところで、この漫画は作者の故郷和歌山県を舞台にしていて、随所で和歌山弁?や和歌山名物らしきものが雰囲気作りに一役買っている。
友ヶ島という実在する無人島がモデルのひとつなのだが、実はこの友ヶ島に行ったことがある。

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友ヶ島(2014年4月24日)
前の会社で数か月和歌山の支社にいて、退職してから実家に戻るまでの間にせっかくだからどこか観光しようと思って、その時に行った。
旧日本軍の施設跡があり、自然に飲み込まれつつある煉瓦造建築がラピュタっぽいと人気のスポットになっている。観光地化していて無人島の割には賑やかではあったけれど、なかなか雰囲気があり異形の存在が棲んでいてもおかしくない感じではあった。

もちろんこれを書いている俺が影だというわけではない。もちろん。
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オートチェスたのしい

無事沼っています。

苦節40時間、ようやく初優勝できた。
メイジ最強の駒ゼウスは引けなかったものの、メイジ6(敵魔法耐性大幅ダウン)で逆転勝利。
2位の相手はハンター6(攻撃力大幅アップ)だったが、向こうも切り札タイドハンターを引けておらずナーガ2(魔法耐性アップ)が発動していなかったので助かった。引かれたら負けてたかもしれない。
3位と4位の人が死んだ後も残って観戦してて「Keeper 3 end game(老魔道士レベル3になったら終わりだろ)」などと応援なのか煽りなのかチャットが飛び交う中、見事最後の老魔道士をツモってレベル3になり「GGWP(おつかれいい勝負)」と楽しい卓だった。GG。
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遅い初優勝で気が付けばレートはナイト7にまでなってしまった。(戦績サイトによると上位25%?)
直近10試合中7回が3位以内(4位以内なら8回)と多少わかってきた感があるものの、優勝は40時間でたった1回ということで、何かが決定的に足りない気がする。4位圏内安定を目指す立ち回りと1位を目指す立ち回りはおそらくベクトルが違うと思われるので、無意識に前者の動きをしているのだろう。性格が出る。

楽しさの根っこはやはり麻雀に近いように思う。麻雀よくわからんが。ツモという運要素の積み重ねの中から、判断と読みと直感でより強い筋を組み立てていくという面白さ。
もちろん麻雀とは違う部分もたくさんあって、たとえば麻雀は1枚とって1枚捨てるだけだが、このゲームはランダムで5個表示された駒の中から買いたい駒をゴールドで購入する。そして、品揃えが気に食わなければ追加ゴールドを払って更新することができる。これが俗にガチャと呼ばれる。どのタイミングで回すのか、回さないのかも腕の見せ所。ダントツ最下位でも貯めたお金でぶん回して1ラウンドにして最強構成を作り上げて逆転、という展開も十分あり得る。
個人的にガチャは嫌いなんだけれど、中毒性があるのは認めるしかない。リアルマネーではなくプレイングで稼いだゲーム内のお金で回すので健全です。
前回記事ではチェス要素は2%しかないと書いたが、実はけっこうある。戦闘は自動ながら駒の配置場所でかなり勝敗が変わるっぽいので、効果的な布陣を考えないといけない。みんなが生き残っているうちは誰と戦うかわからないので定番配置でいいが、最後のタイマンになると相手の構成と配置に合わせて都度工夫がいるらしかった。上手い人は相手の盤面をみながらバシバシ動かしまくっていて(相手も同じく動かす)かなりチェスっぽい。


個人的にスプラトゥーン2以来のヒットになりつつあるオートチェスだが、ゲームとしては発展途上というか赤ん坊のようなものだ。
どんなに面白くても結局はDota2のオマケに過ぎない。マッチングやゴミカス操作性などの主な不満点はほとんどMODであることに起因すると思われる。
逆に言えばMODではなく独立したタイトルになれば一度に不満が解消できるので、どこかの大手が提携なり買収なり支援なりでお金と技術を注いでちゃんと開発してくれないかなと思う。
一応Androidのみスマホ版が出ているが、正直1試合40分もスマホ握りしめてゲームしたくない。バッテリーめっちゃ熱くならんか?俺(とiPhoneSE)が古いのか。スマホの方が儲かるのか開発しやすいのか知らないがその手間とコストを先にPC版に回してくれないだろうか。

フォートナイトがいまだにバトロワの覇権を握り続けているのは良くも悪くもEpicという巨大資本の力が一因だろうし、ゲームのクオリティを上げるにも流行らせるにもやっぱり金が必要だろう。フォトナ程売れてくれとは言わんが少なくともさっさとどっかの会社と手を組んでMOD版という立場は抜け出してほしい。
DayZやH1Z1という礎を経てPUBGがバトロワブームを爆発させたように、ドタオートチェスではない別のゲームが「オートチェス」というジャンルの火付け役になったっていい。俺は別にDota2には何の思い入れもないので、同じくらい面白くてもっと快適な別ゲームが出てくるならそれでもいいと思う。スマホでは早くも中華製のパクリゲームが出ているらしいが、どうなんだろう。中華製だからなあ、と思ったが本家drodoも中国のスタジオだった。
まあ一番収まりがいいのはdrodo studioがちゃんとした製品版オートチェスをリリースしてくれることだ。

ゲームに直接は関係ないんだけど、オートチェスの日本語ローカライズチームが炎上していた。簡単に言うと「開発元公認ではないのに公式を名乗っていた」「公式を名乗って個人的(かつセンスが寒い)発信をしていた」らしい。
翻訳が悪いという批判もあったけどそれはまあ好みの範疇だと思う。
どうも騙るつもりだったのではなくやり方が不味くて誤解を与えたということらしいが、燃えてしまった以上中の人が不適格だという点についてはその通りなのだろう。
元々Dota2やはてな界隈で精神的に不安定な人(オブラート)として有名な人で、実際ブログを読んだらまあ変人(分厚いオブラート)だなという印象を受けた。「おもしろそうだけどアイツが関わってるなら近寄らんとこ」などという趣旨の書き込みも見た。
とはいえ、日本語化がなければこんなに人は増えていないし、攻略Wikiをいち早く作ったり大会を開いたり、日本への普及に貢献しているのは事実。コミュニケーション能力の著しい不足(薄いオブラート)ゆえに表に立つのが向いていない人なのだろうし、裏方として動いていれば、表に出る人が他に居ればまた違ったんじゃないか。
言動を見るに叩かれるのはまあしょうがないと思いつつも、炎上のマイナスを差し引いても称賛されるべき成果も残したとは思うので、何らか報われて欲しい。まあご本人は大会のスポンサーが見つかり次第ゲームとかかわるのをやめるつもりであるようだけれども。

こういうクソしょーもない問題が起こるのも、オートチェスというゲームがMODであり、半ば同人制作に近いものだというのが原因のひとつなのではないかと思う。最初からでかい会社が作っていたらそもそも素人がローカライズするわけがないので。
本当に面白いゲームなので、今のインディーズゲームみたいな状態で先細ってしまう前に、何かブレイクスルーが起きるといいなと思う。あと単純に操作性がクソ。

オートチェスについて

ドタオートチェスというゲームを聞いたことはありますか。
あるなら結構。すぐにインストールしてください。*1
なくても結構。すぐに目の前の板やら箱やらで検索してください。
そんなものに興味はないというあなたも、まあ少し聞いてください。

オートチェスを一言で表すならば「バトル麻雀バトルロワイヤルゲーム」です。
意味がわからない?俺もわかりません。公式がこう言っているんです。
チェスなんだか麻雀なんだかわからないのでまずは調べましょう。
ここでは具体的なルール解説はしません。既に多くの先人が初心者向け解説などと称して記事を濫造しています。ググれ。

このゲームを知るきっかけはやまとん先生の配信でした。
正直何をやっているのか全くわかりませんでした。
FPSのような反射神経が要らなそう、ゲーム名にチェスがついている、やまとんさんが楽しそうに遊んでいる、などの点から頭脳を駆使する系の面白いゲームなのだろうと推理しました。*2

それならばと、様々な初心者向け記事をしこたま読み漁ったうえで初試合に臨みました。
顔が変形するくらいボコボコにされました。

初戦だしまあそういう事もあるよねと気を取り直し、顔を整え、初心者記事をもう一度熟読し、2戦目に突入しました。
犯罪ではないかと思うくらい蹂躙され凌辱されました。

というわけでオートチェスはクソゲーです。ありがとうございました。








麻雀ではないにしろ麻雀っぽいゲームである以上、麻雀における役に当たるものを知っていなければ話になりません。
初心者向け記事に書いてあるのはせいぜい「序盤はゴブリンが強いのでおすすめ」だとか「ウォリアーは揃えやすいのでおすすめ」だとかその程度です。
字牌があると1翻付くよとか、リーチすると1翻付くよとだけ教えられても勝負になるわけがないのです。
初心者向けを謳いながら実際は素人向けです。何の役にも立ちません。(立ちます)

この時点で「毎回最下位だけどめっちゃおもしれー!さいこー!」となっている人は放っておいて大丈夫です。勝手に強くなります。
俺はそこまで人間ができていないので心が折れかけました。
負けたり調べたり負けたりしながら十数時間プレイして、現時点で2位を2回、3,4位も数回とれるようにはなりました。ランクはナイト2です。*3
残念ながら1位になったことはまだありません。
4位以上(半分より上)ならもうそれは勝ったということでいいのではないでしょうか。

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この記事を書く直前の試合。めちゃくちゃ負けましたが粘りました
もしあなたがこれからオートチェスを始めるなら、とりあえず初心者(素人)向け記事なり動画なりを見てください。カスタムロビー(NPC戦)のやり方が書いてあればそれで実際に操作方法や流れを確認するとなおよいでしょう。
そして満を持して対人戦に挑み、ことごとく惨敗してください。




まだやめないでください。
このゲームは知識が重要です。
つまり、知識が無い状態で負けてもそれは負けにカウントされません。(されます)
まずは知ることです。人生と同じです。

駒の顔と名前を一致させる

Wikiなどではキャラの名前を書かずにアイコンだけで記載しているところが多くあります。
いざ調べようにも名前を知っているだけでは全く理解できないので、顔を覚えましょう。
たくさんいますがポケモンよりははるかに少ないです。
また、多くの情報が海外発信なので日本語Wikiでも駒の名前は英語表記だったりします。やっぱり顔を覚えましょう。
便利な一覧画像も出回っているので、スマホやサブモニターで試合中眺めるのがおすすめです。

駒の種族とクラスを覚える

駒にはそれぞれ種族とクラスが設定されています。ララフェルの剣術士とか、そういうのです。
同じ種族またはクラスを一定数部隊に組み込むことで様々なシナジーが発揮されます。これが麻雀の役のようなものです。
これをいかにうまく発動させるかがこのゲームの全てです。このゲームの全てです。
ゴブリンやウォリアーのような序盤によく出現するものから順に少しずつ覚えましょう。
個人的にはビーストやドルイドもおすすめです。

駒の性能を覚える

駒はそれぞれ固有の能力値とスキルを持っています。近接攻撃だったり遠隔攻撃だったり、殴ったり魔法撃ったり、変身したり召喚したりします。
強い駒なら種族やクラスが揃っていなくてもなんとなく勝て(るときもあり)ます。
ティンバーソーや影のデーモン、雷のエレメンタルなどが序盤の強キャラとして有名です。

強い構成を覚える

あなたは駒とシナジーをある程度覚え、良く見かける奴にはなんだか愛着すらわいてきました。
この頃には最下位は回避することができるのではないでしょうか。
ラウンド30を超えてくると、にわか仕込みで中途半端に揃えた部隊では勝てなくなってきます。
高レアリティの駒を買えるようになる試合終盤に向けて、強力なレアキャラクターを十分生かせる完成した構成を狙わなければならないからです。
ですが、そこまで考えるのはもっと慣れてからでも構いません。俺もできません。
4位以上に残りさえすればもう勝ちなので。

その他色々覚える

そのほかにも、お金のセオリー、配置のセオリー、駒の在庫、アイテムの扱い、NPCボス戦の攻略法など覚えることは山ほどあります。
このゲームは知識量で殴るゲームです。(運が悪いと負けます)
知識量が同等の場合は、プレイング(と運)で雌雄が決します。


覚えることばかりでつまらないですね。そういうゲームです。
覚えるのがつまらないうえに、負け続けて面白くないかもしれません。
面白くありませんでした。(事実)
Wikiなどを熟読して学ぶのもいいですが、それではなかなか身に付かないので実際に試合で負ける必要があります。
負けなくてもいいですがどうせ負けます。
しかしそこをグッと堪えて知っていることを増やせば、自然と7位6位5位が増えます。初陣が悲惨なので上がるだけです。
自力で4位以上に入りましたか?おめでとう。あなたは立派な初心者になりました。
そのころにはオートチェスの面白さに薄々気付いているでしょう。


個人戦なので友達と協力プレイは出来ませんが、同じ試合に入る方法はあります。
ランダムな相手と戦闘になるというゲームの仕様上、知り合いと同じ試合になってもチーミング等の心配はありません。
戦闘フェーズはやることが少ないのでVCで雑談しながら遊ぶのにも向いています。
安心して一緒にやりましょう。
そうすればその試合で俺の順位が一つ上がります。
そうすればその試合で俺の順位が一つ上がります。


余談ですが、オートチェスを含め、DOTA2やLoLのようなMOBA系のゲームに関する攻略記事は何故独特な文体が多いのでしょうか。
ちょっと真似してみたのですがいかがでしたか。似ていませんね。

MOBAにハマったことがあるひとならハマる可能性は高いと思います。
ドラフトピックを延々やって戦闘はCPUが勝手にやってくれる感じ?だそうです。
MOBAはわからないので意味はよくわかりません。
俺はMOBAにはハマりませんでしたが、オートチェスはハマりそう(ハマったとは言っていない)です。
操作性がクソofクソだとかマッチングがうんこだとかサーバーがラグいとか不満点は多々ありますが、知れば知るほど上達するのを味わえる楽しいゲームです。



御精読ありがとうございました。

*1:Steamにオートチェスというゲームはありません。DOTA2というゲームのMODだからです。インストールするべきはDOTA2です。もちろん無料です

*2:実際はもたもたしていると時間切れになるしチェス要素はせいぜい2%くらいしかないのですが

*3:申し訳程度にチェスっぽい名前のランク制度がある

パソコンを買った

パソコンを買った。
不調や不満があったわけではないが、FF14の拡張ディスク発売でちょうどよいかと思ったので。正直、FPSがあまりにも下手すぎてゲームのモチベーションは右肩下がりなのでわざわざ買い換える必要はないんだけど(重いゲームはたいていFPS)、まあFPSだけがゲームではないし大は小を兼ねるとも言うので。ていうかもう、買うこと自体が目的と言うか。

BTO*1のゲーミングPCを買うとして、あちこちBTOメーカーを吟味した結果、ストームというところで買うことに決めた。最終候補は某プロゲーミングチームでおなじみのサイコムと二択だったんだけど、決断が遅すぎてサイコムの納期だと連休明けになりそうだったので候補から脱落。しょうもない理由だけど最後の決め手がなかったので別に後悔はしてない。
ストームというBTOショップははっきり言って知名度が低いっぽく、評判を調べてもだいたい1行目か2行目には「知名度が低い」と書いてある。ただ悪いこともあまり書いてないし業歴もまあまあ長いので外れはなかろうと思うことにした。知る人ぞ知るマイナーメーカーというのも心の中学二年生が喜んでおる。選択理由の6割くらいはケースのカッコよさ。コスパはあまり気にしてなかったけど同程度のスペックでも他所より若干安かった。


構成は以下の通り。
CPU:Intel Core i7-8700(簡易水冷)
マザボMSI B360M GAMING PLUS
メモリ:16GB(DDR4-2400 8GB×2枚)
GPUGeForce RTX 2060 6GB
SSD1:500GB(NVMe M.2)
SSD2:500GB
電源:CWT製750W 80PLUS GOLD
付属:新生活キャンペーン(?)でゲーミングキーボードとマウスが無料でついてる。もう持ってるからいらない。
価格:合計177,180円(送料別)


CPUはカスタムでこれ以下のものは選べなかったので自動的に決定。これより下のCore i5-8400とかCore i5-9400Fとかで十分だと思うけどまあ大は小を兼ねる。前のPCはCore i5-4460で、ベンチマークスコア的には3倍弱くらい性能が良くなるらしい。CPU性能が問われる場面をあまり経験したことがないのでよくわからん。CPUクーラーを無意味に簡易水冷にしてみた。水冷式のほうがよく冷えるという話だがどうなんだろう。120mmファンの簡易水冷にするくらいなら空冷式のほうがいいと書いてある記事も読んだけどここは「水冷」という響きのロマンを取った。簡易なので見た目は地味だし寿命が3年くらいらしいので総合的に考えたら空冷のちょっといいやつにしたほうがはるかに合理的だと思う。ロマンなんじゃ。いずれクーラーだけ交換しよう。ちなみに別に静かではない。

マザーボードが違うと何が違うのかわからない。とりあえず標準構成の。

メモリはゲームするなら16GBは欲しいとよく言われるので標準構成の8GBからアップグレード。別に8GBでも足りるっちゃ足りると思うけど。ゲーム配信とかカクカクしなくなるのかも。

ゲームPCの肝と言えるGPU*2は、GTX1660Tiが自分のニーズにはちょうど良いレベルだと思うがなぜかストームのカスタム選択肢になく、廉価版のGTX1660かRTX2060が選択肢に。これもはっきり言ってRTXはあまりにもオーバースペックなんだけど、値段1万5千円くらいしか差が出なかったので大は小を兼ねるで良いほうにした。コスパとかしらん。GTX1660のほうはフルHD(1920×1080)でほとんどのゲームが快適、RTX2060はWQHD(2560×1440)でほとんどのゲームが快適、という感じ。WQHD解像度のモニターを持ってないので完全に宝の持ち腐れ。まあそのうちいいモニターを買いたくなるかもしれない。ちなみに前のPCは半年くらい前に交換したGTX1050Ti。FF14ベンチマークを試した結果、最高品質7454→16206に倍以上アップ。

SSDはカスタムでM.2接続のNVMe?とかいう新しいタイプのを選択。よくわからんが従来より速度が爆速らしい。あと物理的に小さい。普通のSSDでも十分だと思うけどここも伝家の宝刀大は小を兼ねるを発動させた。サイズは小さいんだけど。

電源はよくわかんないので標準搭載のやつで。いろんなBTOショップみてると電源容量500~650Wくらいのが多い。一般人のゲーム用なら500でもたぶん足りる。電源は故障したときのダメージが半端ないのでメーカーが大事っぽい。今時のBTOショップなら変な中華製とかは流石にさけてるでしょ。(思考停止)この電源はメーカー書いてあったし変なとこでもなさそうだったのでたぶん大丈夫。

ということで、なんかいろいろ書いたけど一言でいうと「盛りすぎ」。こんなにいいスペックいらん。コアゲーマーなら物足りないくらいかもしれんが、自分はコアゲーマーどころかゲーマーですらなくなりつつあるわけで、片道15分の通勤でしか車乗らないのに4WDハイブリッドのランドクルーザー買ったみたいな状態。
どうせお金なんて他に使うことないし、貯金しても空しいだけだし、新しいおもちゃを買うというその興奮そのものを買ったのだ。前のPCは4年くらいしか使ってないが、こいつは10年頑張ってもらう。

*1:注文時にパーツ構成を指定できる、要するに受注生産

*2:グラフィックカード、グラフィックボード。画像や映像の処理を行う装置

大腸内視鏡検査を受けた

血便が出たので大腸内視鏡検査をした。結論から言うと異常なかった。
数年前に笑っちゃうくらい大量の血を便器にぶちまけて以来、年に1,2回血便が出る身体になってしまった。最もヤバかった初体験(?)の時が病原性大腸菌O-157の親戚みたいな)によるものだったので、それ以降もどうせそれだろうと思い放置していた。さすがにちょっと心配になったのと会社休む口実にしたかったので再び下血したタイミングで受診。そんな頻繁に感染症なるかね?ということで別の病気を疑い検査決定。

前日は消化に良いもののみ摂取可。おにぎりとおうどんを食べる。夜に腸の運動を促す錠剤2錠。
当日は検査終了まで絶食。ガスを出しやすくする錠剤2錠。朝7時から下剤を15分おきにコップ1杯飲む。全部で1.8リットル。癖の強いスポーツドリンクという感じで美味しくはないが普通に飲める。しばらくするとうんちタイムスタート。トイレを出たり入ったり。数時間で黄色い水しか出なくなる。お尻の穴はおしっこ用ではないのでめちゃめちゃ痛い。下痢がひどい時と同じ。ウォシュレットで洗おうとしたら「んぁ~おぉう」みたいな鳴き声が出た。情けない。穴まわりからほんのちょっとだけ血も出た。検査に支障があるのではないかと心配になる。(なかった)

13時過ぎ水が出なくなってくる。15時検査。予約してたのに30分待たされる。この時間帯は内視鏡予約だけなので横に座ってるおっさんもこれから挿し込まれるのだと思われる。幸あれ。名前を呼ばれ、更衣室で下だけ専用のズボンに着替える。お尻部分に穴が開いてる。えっち。
検査直前、臀部に腸の運動を抑える筋肉注射。痛い。やわらかい所に針刺すのやめて。普段下痢やうんちを押しとどめる菊の門番も初めて外からやって来る侵入者にさぞ驚いているだろう。二度と来るな。そんなに痛くはない。痛くはないが、体内に異物があるのは感じられるし、動いてるのもわかる。端的に言って非常に気持ちが悪い。腸管が狭まっているらしき部分ではカメラが隙間を押し広げて先に進む感触もわかる。わかりたくない。ときどき「んっ…」などと声が漏れてしまう。果てしなく情けない。セックスの時女性は気持ちよくなくても声が出るという話は本当かもしれないと思った。穴違いとはいえ体内に棒状のものを突っ込むのがこんなにも不愉快だということは、セックスも女性側はかなり嫌なのではないか。愛があればいいのか?縁がないのでわからないし女でもないのでわからない。(無知の知)万が一、女性がこんな思いをしているなら性行為など到底許されるものではないと検査台の上で思った。錯乱している。
モニターには自分の腸壁が文字通り赤裸々に映っており、先生が「ここはナントカ結腸で~いまナントカ結腸通った~」とかなんとか解説してくれた。ちょっとそれどころじゃない。異常なしという結果通り素人目にも問題なさそうに見えた。しょっちゅう下痢ピーしているので大腸君にはあまり良い印象がないが、実際会うと普通に良い奴っぽかった。オフ会あるある。(印象が悪い人間とオフ会をしたことはない)
大腸ガンだったとしてもガーンと言えるくらいの気持ちでいたが、ポリープすらもなく綺麗で良かった。今回の出血も大腸菌が検出されたので感染症が原因、検査時点では既に完治という診断に終わった。何回も繰り返す理由は不明。菌への抵抗力が弱いのかもしれない。

病院によっては検査後しばらく横になって休むとか書いてるとこもあったが特になくさっさと直帰。一言も欲しいと言ってないのに先生が大腸の画像をCDにコピーして渡してくれた。なんで?捨てようかと思ったが、見たいとか言う気が狂った友人がいたので捨てなくてよかった。ゼルダの伝説に出てきそうとのこと。
今後もおそらく忘れた頃に何食わぬ顔で血便が出る気がするが、自信を持って無視していこうと思う。女性は毎月血が出ているのだから年1回など大したことはない。血便や内視鏡を経て女心に少し近づいたような気がする。(まだ錯乱している)

エオルゼア都市国家と獣人

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この文章はロールプレイのお遊びであり、何らかの主張、考察、問題提起をするものではありません Nyan Manya

はじめに

神々に愛されし地エオルゼアには多くの人種が住まう。これら諸種族は文化的にも生物学的にも大きな差異があるにもかかわらず、同じ「人」として共に国を作り歴史を紡ぎ今日に至る。一方で、人とほぼ同等の知能、独自に発達した文化を持ちながら人の枠組みから外された者たちがいる。彼らは獣人と総称される。
筆者は冒険者として各地を訪れるなかで多くの獣人と出会い、時には刃を交え、時には協力することもあった。敵対的であれ友好的であれ、獣人と人間との間に外見以外のさしたる違いは無いように思われた。身長に3倍近くもの差があるルガディンとララフェルが同じ人として暮らすのであれば、獣人もまた人として共に生きることが可能なのではないか。
本論の目的は、エオルゼア都市国家群において、獣人種族がどの程度受容されているかを明らかにすることである。情勢変わりゆくエオルゼアにおける、獣人種族の現状と融和の可能性を探りたい。

調査方法

パッチ4.56時点での、プレイヤーキャラクター(紅蓮のリベレータークリア済Lv:70)が立ち入り可能な3国都市エリアマップを対象とし、目視できるNPC数をカウントする。性別、同一種族内の部族(ミッドランダーとハイランダーなど)、ネームの有無(ターゲットの可否)はいずれも問わない。*1他のプレイヤーキャラクターはカウントしない。シーズナルイベント開催中はNPC配置が変更されるため調査しない。

結果

各都市の結果は表①の通り。獣人の割合はリムサ・ロミンサで3.2%、それ以外の都市では1%を下回っている。
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獣人の内訳は表②の通り。このうち、各都市のモーグリ族は全て手紙の配達に従事するレター・モーグリである。したがって、グリダニアでは純粋な居住者ないし訪問者として滞在する獣人は見つからなかったことになる。
本調査では市街地の往来のみを対象としているため、この結果が必ずしも獣人の積極的排除を意味するものではない。しかしながら、少なくとも都市国家市民の多くにとって獣人が決して見慣れた存在ではないということが言えるだろう。

リムサ・ロミンサ

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Limsa Lominsa
バイルブラント島南部に位置する海洋都市リムサ・ロミンサは、圧政から逃れる為北洋諸島から脱出した移民を起源とする。歴代の指導者は海賊レース「トライデント」により決定され、現提督メルウィヴ・ブルーフィスウィン女史もまた海賊シルバーサンド一家首領の経歴を持つ。このような歴史のためか自由闊達な気風があり、3国の中では比較的獣人の姿が見受けられる。また市民の大半が海運業に従事しており、商才に富むキキルン族やゴブリン族にとって重要な交易拠点になっているという理由もあるようだ。
一方で、バイルブランド島に先住していたコボルド族およびサハギン族とは領土をめぐって軍事対立している。同時に2種族と敵対関係にある都市はリムサ・ロミンサのみである。

ウルダハ

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Ul'dah
砂都ウルダハはアルデナード小大陸南端のザナラーン砂漠一帯を領する交易都市国家である。王政を敷いてはいるものの、統治実権は実業家が過半を占める砂蠍衆の手にあり、商人の影響力が強い都市と言える。
第六星暦1559年に施行された「獣人排斥令」により、都市国家の中で唯一法的に獣人排除を行っている。しかし、この排斥令では「獣人」に規定されているのは商業的に競合していたシルフ族、ゴブリン族、キキルン族、および軍事的敵対関係にあるアマルジャ族を加えた4種族のみであり、経済規制の意味合いが強いと思われる。経済情報誌「ミスリルアイ」によれば、排斥令施行前のウルダハでは行商として出入りするシルフ族やゴブリン族が珍しくなかったことが窺える。*2

彼ら獣人を都市内に受け入れるべきか否かについては、我がウルダハにおいても重要な政治的問題として取りざたされ、十余年前に砂蠍衆が獣人排斥の方針を打ち出すこととなった。かくして都市内から獣人は締め出され、国際市場からシルフ族のクリスタル商やゴブリン族の古物商の姿が消えたのである。

砂蠍衆においてはテレジ・アデレジ氏の失脚が記憶に新しい。後任次第では、経済緩和やそれに伴う排斥令撤廃の可能性もある。ただし、アマルジャ族については都市への侵攻や誘拐事件など対立理由が経済的なものではなく、依然緊迫した関係が続くものと思われる。

グリダニア

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Gridania
ティノルカ地方黒衣森に囲まれた田園都市グリダニアは、森の精霊の神託に重きを置く。三重の幻術皇をはじめとした角尊と呼ばれる特異体質者が精霊との交信を担い様々な意思決定を行っており、森に害なす者には精霊の怒りが下るとされている。
こうした精霊信仰に立脚しているためかやや閉鎖的な風土があり、市中に獣人はほぼ存在しない。しかしながら、森のモーグリ族とは比較的良好な関係を築いており、角尊たちがモーグリ族と同行する姿が目撃されている。*3また、黒衣森北部に住むシルフ族の一部もある程度友好的であることが知られており、シルフの仮宿では駐留している双蛇党隊員の姿を見ることができる。
一方、グリダニア建国前に黒衣森からゼルファトル渓谷へ移住したイクサル族とは対立しており、他国同様主に領土問題でしばしば衝突を起こしている。

その他の事例

低地ドラヴァニアにかつて存在したシャーレアンの植民都市は第六星暦1562年の「大撤収」により全住民が本国へ帰還し遺棄された。その跡地は現在、ゴブリン族の一派と人間のトレジャーハンターによって自由都市イディルシャイアとして名前を変え再建されている。イディルシャイアはほぼ同数の人間とゴブリン族が共同で運営を行っており、現在のエオルゼアでは最も獣人融和が実現している都市であると言えよう。
クルザスの山岳地帯を領有する宗教国家イシュガルドは、近年外部の冒険者勢力の助力などを得て竜詩戦争の終結が宣言された。前教皇に代わり指導者となった神殿騎士団総長アイメリク・ド・ボーレル卿はドラゴン族との講和を掲げる革新的な人物であり、和平式典にドラゴン族を招くなどの試みを行なっている。ドラゴンを獣人に含めるかどうかは異論があるものの、他種族との融和という観点では非常に大きな意味をもつ事例である。
エオルゼアの外に目を向けると、東州オサード小大陸南部にかつて存在し、30年前ガレマール帝国の侵攻で滅亡したダルマスカ王国の事例がある。筆者は独自にダルマスカ銃士隊の元隊員に聞き取りを行うことができた。彼らの隊は隊長を含め多くのバンガ族で構成されており、帝国軍の侵攻時には王女の護衛任務を帯びていたという。王族の身辺警護など重要な役割に獣人を起用している点に、ダルマスカ王国のダイバーシティを見ることができる。

蛮族と呼ばれる者たち

本論では6人種以外の種族を一貫して獣人と呼称しているが、人々の間では「蛮族」という呼称が一般的に使われている。再びウルダハ経済情報誌「ミスリルアイ」から引用する。

近年、獣人の一部を「蛮族」と呼ぶ風潮が広がりを見せている。
帝国が蛮神を呼び降ろした民を「蛮族」と認定し、徹底的な弾圧を加えていることが広く知れ渡ったためだ。

この記事によれば、獣人種族が蛮族と呼ばれるようになったのは第六星歴末期以降、すなわちここ五年から十年程であり、背景にはガレマール帝国の影響がある。ガレマール帝国は蛮神討滅を国是に掲げており、蛮神召喚が絶えない未開の地を文明化せんがためのエオルゼア侵攻であると主張している。帝国にとってはエオルゼアの民もまた蛮族に他ならない。*4
本論は蛮族という呼称や蛮神召喚の是非を論ずるものではない。実際に各国では獣人との交戦で被害が出ており、市民にとっては恐怖と忌避の対象になるのも無理からぬことである。今回の調査結果の背景にもそうした感情が無関係ではない可能性が高い。しかしながら、かの帝国がエオルゼアに向ける蛮族観と同じ構造がエオルゼア内部で再生産されつつあるという点には留意すべきだろう。

おわりに

先般、エオルゼアと北州イルサバード大陸の境界ギムリト地方にて本格的な戦端が開かれた。各国の指導者はガレマール帝国という共通の脅威を前にかつてない協調体勢を見せている。しかしながら、たとえ帝国の侵攻を退け、都市国家同盟の結束がより強固になったとしても、「蛮族問題」がある限り真に平和が訪れたとは言えない。帝国同様に武を持って制するのか、あるいは他の道を模索するのか。それは単なる領土紛争にとどまるものではなく、エオルゼアの民が蛮族か否かという問題である。獣人の理解を深めんとする姿勢こそが、その分水嶺になるのではないだろうか。


《参考文献》
Encyclopaedia Eorzea ~The World of FINAL FANTASY XIV~
Encyclopaedia Eorzea ~The World of FINAL FANTASY XIV~ Volume II
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*1:調査趣旨に照らせば人間6種族を分ける必要はないが、各都市の人種多様性を示すために敢えて区別した

*2:原本(旧ロードストーン)は第七霊災により逸失したため二次引用 https://ff14wiki.info/2206.html

*3:通常モーグリ族は魔法で姿を隠している

*4:実際にエオルゼアの「人間」が蛮神召喚を行った事例も確認されている