蟹3

感想と怪文書

オートチェスたのしい

無事沼っています。

苦節40時間、ようやく初優勝できた。
メイジ最強の駒ゼウスは引けなかったものの、メイジ6(敵魔法耐性大幅ダウン)で逆転勝利。
2位の相手はハンター6(攻撃力大幅アップ)だったが、向こうも切り札タイドハンターを引けておらずナーガ2(魔法耐性アップ)が発動していなかったので助かった。引かれたら負けてたかもしれない。
3位と4位の人が死んだ後も残って観戦してて「Keeper 3 end game(老魔道士レベル3になったら終わりだろ)」などと応援なのか煽りなのかチャットが飛び交う中、見事最後の老魔道士をツモってレベル3になり「GGWP(おつかれいい勝負)」と楽しい卓だった。GG。
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遅い初優勝で気が付けばレートはナイト7にまでなってしまった。(戦績サイトによると上位25%?)
直近10試合中7回が3位以内(4位以内なら8回)と多少わかってきた感があるものの、優勝は40時間でたった1回ということで、何かが決定的に足りない気がする。4位圏内安定を目指す立ち回りと1位を目指す立ち回りはおそらくベクトルが違うと思われるので、無意識に前者の動きをしているのだろう。性格が出る。

楽しさの根っこはやはり麻雀に近いように思う。麻雀よくわからんが。ツモという運要素の積み重ねの中から、判断と読みと直感でより強い筋を組み立てていくという面白さ。
もちろん麻雀とは違う部分もたくさんあって、たとえば麻雀は1枚とって1枚捨てるだけだが、このゲームはランダムで5個表示された駒の中から買いたい駒をゴールドで購入する。そして、品揃えが気に食わなければ追加ゴールドを払って更新することができる。これが俗にガチャと呼ばれる。どのタイミングで回すのか、回さないのかも腕の見せ所。ダントツ最下位でも貯めたお金でぶん回して1ラウンドにして最強構成を作り上げて逆転、という展開も十分あり得る。
個人的にガチャは嫌いなんだけれど、中毒性があるのは認めるしかない。リアルマネーではなくプレイングで稼いだゲーム内のお金で回すので健全です。
前回記事ではチェス要素は2%しかないと書いたが、実はけっこうある。戦闘は自動ながら駒の配置場所でかなり勝敗が変わるっぽいので、効果的な布陣を考えないといけない。みんなが生き残っているうちは誰と戦うかわからないので定番配置でいいが、最後のタイマンになると相手の構成と配置に合わせて都度工夫がいるらしかった。上手い人は相手の盤面をみながらバシバシ動かしまくっていて(相手も同じく動かす)かなりチェスっぽい。


個人的にスプラトゥーン2以来のヒットになりつつあるオートチェスだが、ゲームとしては発展途上というか赤ん坊のようなものだ。
どんなに面白くても結局はDota2のオマケに過ぎない。マッチングやゴミカス操作性などの主な不満点はほとんどMODであることに起因すると思われる。
逆に言えばMODではなく独立したタイトルになれば一度に不満が解消できるので、どこかの大手が提携なり買収なり支援なりでお金と技術を注いでちゃんと開発してくれないかなと思う。
一応Androidのみスマホ版が出ているが、正直1試合40分もスマホ握りしめてゲームしたくない。バッテリーめっちゃ熱くならんか?俺(とiPhoneSE)が古いのか。スマホの方が儲かるのか開発しやすいのか知らないがその手間とコストを先にPC版に回してくれないだろうか。

フォートナイトがいまだにバトロワの覇権を握り続けているのは良くも悪くもEpicという巨大資本の力が一因だろうし、ゲームのクオリティを上げるにも流行らせるにもやっぱり金が必要だろう。フォトナ程売れてくれとは言わんが少なくともさっさとどっかの会社と手を組んでMOD版という立場は抜け出してほしい。
DayZやH1Z1という礎を経てPUBGがバトロワブームを爆発させたように、ドタオートチェスではない別のゲームが「オートチェス」というジャンルの火付け役になったっていい。俺は別にDota2には何の思い入れもないので、同じくらい面白くてもっと快適な別ゲームが出てくるならそれでもいいと思う。スマホでは早くも中華製のパクリゲームが出ているらしいが、どうなんだろう。中華製だからなあ、と思ったが本家drodoも中国のスタジオだった。
まあ一番収まりがいいのはdrodo studioがちゃんとした製品版オートチェスをリリースしてくれることだ。

ゲームに直接は関係ないんだけど、オートチェスの日本語ローカライズチームが炎上していた。簡単に言うと「開発元公認ではないのに公式を名乗っていた」「公式を名乗って個人的(かつセンスが寒い)発信をしていた」らしい。
翻訳が悪いという批判もあったけどそれはまあ好みの範疇だと思う。
どうも騙るつもりだったのではなくやり方が不味くて誤解を与えたということらしいが、燃えてしまった以上中の人が不適格だという点についてはその通りなのだろう。
元々Dota2やはてな界隈で精神的に不安定な人(オブラート)として有名な人で、実際ブログを読んだらまあ変人(分厚いオブラート)だなという印象を受けた。「おもしろそうだけどアイツが関わってるなら近寄らんとこ」などという趣旨の書き込みも見た。
とはいえ、日本語化がなければこんなに人は増えていないし、攻略Wikiをいち早く作ったり大会を開いたり、日本への普及に貢献しているのは事実。コミュニケーション能力の著しい不足(薄いオブラート)ゆえに表に立つのが向いていない人なのだろうし、裏方として動いていれば、表に出る人が他に居ればまた違ったんじゃないか。
言動を見るに叩かれるのはまあしょうがないと思いつつも、炎上のマイナスを差し引いても称賛されるべき成果も残したとは思うので、何らか報われて欲しい。まあご本人は大会のスポンサーが見つかり次第ゲームとかかわるのをやめるつもりであるようだけれども。

こういうクソしょーもない問題が起こるのも、オートチェスというゲームがMODであり、半ば同人制作に近いものだというのが原因のひとつなのではないかと思う。最初からでかい会社が作っていたらそもそも素人がローカライズするわけがないので。
本当に面白いゲームなので、今のインディーズゲームみたいな状態で先細ってしまう前に、何かブレイクスルーが起きるといいなと思う。あと単純に操作性がクソ。